中央放射線部
概要
放射線部門では「レントゲン」でおなじみでしょうが、主に放射線(主にエックス線、ガンマ線)や磁気を利用して医療診断に有効な人体の画像情報を各診療科に提供したり、高エネルギー放射線による放射線治療等の診療業務を行っています。
診療放射線技師は、専門職として医療の一翼を担っている責任の自覚と共に、患者さん中心のチーム医療への参加を共通の価値観に、日々研鑽を重ねています。
認定資格
- 第一放射線取扱主任者 1名
- 放射線治療品質管理士 1名
- 日本放射線治療専門放射線技師 3名
- 検診マンモグラフィー撮影認定放射線技師 5名
- 胃がん検診専門技師 2名
- 放射線機器管理士 2名
- 放射線管理士 2名
- X線CT認定技師 1名
- 放射線被ばく相談員 1名
- シニア診療放射線技師 1名
- 医療画像情報精度管理士 1名
施設認定
- マンモグラフィ検診施設画像認定(第6108号)
- 医療被ばく低滅施設認定(第78号)
当院は、(公社)日本診療放射線技師会事業の「医療被ばく低滅施設」認定を取得しております。
審査は、放射線利用の正当化と放射線量の最適化および放射線機器の保守管理など、医療安全への配慮、関係法令の遵守が求められます。
医療被ばく線量の最適化が注目されている昨今、福島県浜通り地区での施設認定取得の意義は大きいと考えております。
今後も、地域の皆様へ安全・安心な良質の放射線医療技術を提供できるよう、努めてまいります。
業務紹介
一般撮影部門
- 単純X線撮影
単純X線撮影は、人体を透過したX線の量を白黒の写真として表す検査です。X線の透過率を利用し骨、筋肉、軟部組織、脂肪、空気の構成を一枚のフィルムで表現します。 - マンモグラフィー
乳房のX線写真のことで乳房撮影専用の装置を使用します。乳腺の重なりを分離させ病気が乳腺に隠れずに描出できるよう乳房を薄く広げ圧迫版で固定し撮影します。
多少痛みを伴うこともありますので患者さんにご協力をお願いしています。
X線透視撮影部門
X線透視検査は、単純X線写 真には写らない部位に造影剤を使用して、テレビモニタで観察しながら詳しく検査をします。X線透視室では、胃X線検査や大腸X線検査のほか腎臓、脊髄、子宮・卵管などの様々な検査や、透視・造影しながらの治療も行っています。
- 胃X線検査
バリウムを飲んで行う胃の検査です。 以前はこのバリウムは飲みにくかったのですが、最近は比較的飲みやすい製剤となりました。 バリウム以外に発泡剤と言う薬も飲んでいただきます。 この泡の出る薬とバリウムで胃の中を満たし、細かい胃の粘膜を描出し病変を見つけます。 - 大腸X線検査
肛門に細いチューブを挿入し、そのチューブからバリウムと空気を注入して腸管を膨らませいろいろな体位 (上向き・横向き等)で撮影をします。腸管は長く複雑に走行しているためバリウムを腸管の奥まで移動させる目的、いろいろな方向から腸管を撮影する目的で 体位 の変換が重要です。ご協力下さい。
検査の前日から簡単な食事制限をして下剤を飲んで頂きます。これは、大腸の中に便を残さないようにするためです。便が残っていると、便と病変(ポリ-プなど)との区別 ができなくなることがあります。
血管造影部門
通常X線検査では写らない血管に、カテーテルと呼ばれる細い管を動脈または静脈に挿入して、目的とする血管に造影剤を注入して脳、心臓、肝臓、腎臓等の動 脈から静脈にかけて変わる血管像を連続的にX線撮影することです。血管像により狭窄・腫瘍等の診断がつき必要に応じ治療を目的とする検査です。 |
CT部門
CTとは Computed Tomography(コンピュータ断層撮影)の略語です。体がCT装置の真ん中に空いた穴(ガントリー)の中を通る間に360度の方向からエックス線を 当て、体を通り抜けてきたエックス線を検出しエックス線のデータからコンピュータを使って体の輪切りの画像を作り出します。最近では輪切りのデータを重ね あわせすることにより、心血管、骨などの三次元表示が可能です。 |
MRI部門
MRIとは、Magnetic Resonance Imaging(磁気共鳴画像診断)の略で、強い磁石と電波を使って、体の中の様子をコンピューターで処理し画像化する検査で、いろいろな角度から体の断 面 を撮影することが出来ます。検査中は、「トントントン」と木槌で木をたたくような連続音が聞こえますが心配はいりません。 MRは、CTでは描出できにくい脳、中枢神経系に威力を発揮します。また、造影剤を用いないで脳血管・頚部血管等を写 すこともできます。MRIはCTと異なり放射線は用いていないので、当然放射線被曝はありません。 |
核医学部門
微量 の放射線(ガンマ線)を出す放射性医薬品を投与(注射・摂取)して、目的の臓器や病変部に取り込まれた薬から放出される放射線を体外からカメラで撮影しま す。薬品により取り込まれる臓器や組織が異なりそれぞれ骨、脳、甲状腺、肺、心臓、肝臓、腎臓、などの状態(形態・機能)を調べることができます。検査に よって薬の投与後の写 真を撮影する時間が違い、直後や数時間後または数日後に撮影することもあります。撮影時間も数分で終わる検査もあれば、1時間近くかかるものもあり、数回に分けて行うものなどもあります。 |
放射線治療部門
身体のいろいろな部位の腫瘍等を高エネルギ-の放射線を使用して治療する方法です。手術や抗癌剤よりも体力的な負担が少なく、使用する放射線のエネルギ-が高いので、体の深い部分の病巣に対して非常に有効です。また、皮膚にあまり影響を与えることなく治療することが可能です。